JLPT N1 · Question 12
Not quite
That is not the right answer.
対人交流という営みは、ある意味において、「それ」以前には存在しなかった事柄を、言葉によって生み出していく作業である。
例を挙げるならば、心の中に漠然とした不安を抱えていたとする。しかし、その不安を言葉にして他者に伝え、共有しようと試みる過程で、その不安は明確な輪郭を持ち、具体的な形を与えられることになる。
換言すれば、コミュニケーションによって、未分化だった内的世界が、他者と分かち合える客観的な事象へと変容するのである。
「それ」こそが、人間が社会を構築し、文化を紡いできた原動力に他ならない。
文章中の「それ」は何を指しているか。
Your answer: 社会や文化を維持するために、個人の主観的な感情を排除して客観的事実のみを抽出すること。
Correct answer: 対人交流を通じ、未分化な内面が言葉によって客観的な事象へと作り変えられること。
Vocabulary
- 対人交流 — interpersonal communication
- 営み — activity; act; endeavor
- 生み出していく — to bring forth; to create
- 漠然とした — vague; obscure; fuzzy
- 抱えていた — was holding; was carrying (e.g., feelings)
- 共有しようと — trying to share
- 明確な — clear; distinct
- 輪郭 — contour; outline
- 具体的な — concrete; specific
- 換言すれば — in other words; to put it another way
- 未分化 — undifferentiated
- 内的世界 — inner world; internal world
- 分かち合える — can be shared
- 客観的な — objective
- 事象 — event; phenomenon
- 変容する — to transform; to change form
- 構築し — constructing; building
- 文化 — culture
- 紡いできた — have been spinning/weaving
- 原動力 — driving force; motive power
- 他ならない — nothing but; none other than