JLPT N1 · Question 3
Correct!
Well done, that is the right answer.
かつてのソビエト連邦では、画家という職業が非常に重んじられていたと言われています。もちろん、国家の体制に従順であることが条件ではありましたが。
周囲の人々も「彼は芸術家だから」あるいは「彼女はバレリーナだから、配給を少し多めにしてあげないと気の毒だ」と考え、特別に配慮していたようです。
また、現代のニューヨークにおいても、アーティストのための専用レジデンスが存在します。本来、職業はみな平等であるはずですが、芸術に携わる人々は優遇され、安価な住居が提供されているのです。
翻って現在の日本を見ると、優遇されるどころか、義務教育における美術の授業時間は削減される一方で、存続さえ危ぶまれています。
国を挙げて科学技術の発展を推進する昨今では、「美意識」などは目的達成において迂遠なものと見なされがちです。
コンピューター教育さえ徹底すれば十分だという風潮がありますが、私はそうは思いません。
科学であれ芸術であれ、「美しいものを創造しよう」とする感性と、それを支える執拗な努力が車の両輪となって初めて、未知の境地を切り拓くことができるのです。
筆者の考えとして、この文章の内容と最も合致するものはどれか。
Your answer: 諸外国に比べ日本では芸術が軽視されがちだが、新たな創造には科学的視点だけでなく「美」への感性を養うことが不可欠である。
Vocabulary
- 重んじ — to value; to prize; to esteem
- 従順 — obedient; submissive
- 配給 — distribution; rationing
- 気の毒 — pitiful; unfortunate
- 優遇 — favorable treatment
- 携わる — to be involved in; to participate in
- 翻って — on the other hand; turning one's attention to
- 削減 — reduction; cut
- 存続 — duration; continuance
- 危ぶ — to fear; to have misgivings; to doubt
- 推進 — promotion; driving force
- 迂遠 — roundabout; circuitous; detached from reality
- 徹底 — thoroughness; consistency
- 風潮 — trend; tendency
- 創造 — creation
- 感性 — sensitivity; sense; aesthetic sense
- 執拗 — persistent; stubborn; tenacious
- 両輪 — two wheels (of a cart); two inseparable things
- 境地 — state (of mind); new ground; level
- 切り拓く — to clear (land); to open up (a path)